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マイジャーナル / 2003年1月〜4月
「They Say It's Wonderful」発売記念ライブツアー、上海ジャズ
この2〜3カ月の間にいくつものすばらしいGIGがあり、2003年の幕開けは忙しいものでした。そのハイライトは何といっても2月の、最新アルバム「They Say Its' Wonderful」のリリースです。CD発売記念ライブの第1弾は青山のBody & Soulでした。バンドメンバーは、グループをピアノでリードしてくれた大石学、ベースにグレッグ・リー、そしてドラムにはセシル・モンローを迎えました。トランペットの五十嵐一生は第2部から参加してくれました。スタンダードソングや名曲に新しいアレンジを加え、素晴らしい演奏を披露してくれました。大石のピアノは、特にバラードで、感情豊かで繊細な音を奏で、アップテンポな箇所ではそのテクニックで私たちを驚かせてくれ、まるで音楽のアイディアが泉のように湧き出るかのようでした。彼はまさに偉大な音楽家であり、私との音楽づくりに対して何でも受けて入れてくれる心を持って接してくれました。私は彼が東京にいてくれることを幸運に思っています。カルテットとしての型どおりの演奏もありましたし、アドリブもありましたが、一貫していたのはダイナミックなコントラストがあったということです。その夜私たちは信じられないほどのパフォーマンスを繰り広げ、お客様にも楽しんでいただけたと思っています。

次は富士市に移り、“Koln”でライブを行いました。Kolnは世界中から有名な人々を迎え、ジャズクラブとして確固たる地位を築き上げました。ここはアーティストを堪能するにはもちろんのこと、現地のタレントや有名人、もしくは海外の音楽家に会いに行くには恰好の場所です。新しいCDも大変好評でした。

渋谷の“JZ Brat”のライブでも好評をいただきました。たくさんの友人が最新アルバム発売のお祝いに駆けつけてくれたのです。ショーは大成功。ご来場いただいた方、熱心に聞いてくれた皆様に、心より感謝を申し上げます。

3月中旬からの東北のツアーは、本当に楽しいものでした。最初のライブは、青森のJazzの館Nango。音響効果の大変素晴らしい今流行のジャズクラブで、ジャズ好きにはたまらない場所でしょう。

次に訪れたのも同じく青森のまかど富士屋ホテルで、陸奥湾の隣に位置する景観の素晴らしいところでした。 私は時間を見つけてこっそりと抜け出して、近くのスキー場に出かけました。山頂から見下ろす陸奥湾に面した町並みは絶景でした。秋田ではCat Walkというこじんまりとしたライブハウスに、たくさんのジャズ・マニアが集まってくれました。地元のアーティストからの熱意も伝わってきましたし、一緒にパフォーマンスできたことを心からうれしく思っています。

最後に訪れたのは、盛岡のすぺいん倶楽部。このクラブは昔からこの地でジャズを広めてきた場所なのです。バンドメンバーと私はステージ上でも、そしてショーが終わってからも、共演し、そして共に楽しい時間を共有できたことをうれしく思いました。ミュージシャン全員が素晴らしいアドリブの才能を持ち、そして感じたものを音楽として表現する引き出しをたくさん持っている人たちでした。どれもが楽しいもの、ゲームのようなものばかりではありませんでしたが、それでも全ツアーを通して楽しい感覚しか残らなかったのは、すべてのバンドメンバーの音楽家としての技量がずば抜けていて、最高の響きを放っていたからなのです。

さて、3月下旬には、高田馬場のCorcovadoで、2人の素晴らしいギタリスト、小幡和彦、岩谷耕資郎と共演しました。今までにない試みで、ボサノバとジャズスタンダードをお送りしました。2人は即興でセッションをこなし、ソロはソロで聴きごたえのあるものでした。しかし歌に合わせて奏でてくれる音は静かで控えめで、だからこそ、その曲に対する思いがなお一層高まってくるのです。伴奏が変われば、感情の高ぶりはささやきに姿を変えることもできるのです。本当にワクワクしました。

4月に入って、中国でもっとも大きな都市、上海を再び訪れる機会に恵まれました。ここは多くの人々を吸い寄せてしまうような、磁石のような魅力があるようです。人々はその文化、歴史、民族、そして国際都市として急激に変化していこうとする活力に心ひかれて、上海に集まるのです。前回1998年に訪れた時に比べてあらゆることが様変わりしていましたのから、私はその吹き出すようなエネルギーに圧倒されました。上海は中国の急成長を象徴とするショーケースであり、また観光客が集まる名所であり、そしてビジネス、文化活動にいたるまですべてを網羅した場所となっていたのです。

ジャズも急速に取り上げられるようになり、短期間ですが、海外のバンドによる公演も稀ではなくなりました。古くからの友人である、Ling Dong Fuが経営するBlues and Jazz Barでは、ジャムセッションに参加することができました。彼はあの北京ジャズフェスティバルのオーガナイザーの一人でもあります。ほかにも上海のブルースやジャズシーンに欠かせないところとして、CJWやCotton Clubといったクラブがあります。まだまだ発展しなければいけませんし、その余地も十分にあるところです。私は今にもあふれ出そうな内なるエネルギーを感じずにはいられませんでした。

東京に戻り、吉祥寺のSometimeでは、ドラムに広瀬潤次、ベースに佐藤慎一、サックスに藤陸雅裕、そしてピアノに大石学を迎えてのGIGでした。このメンバーは本当に最高のコンビネーションです。この夜は新しいCDから何曲かお送りしましたが、自然なアレンジのようで実は考え抜かれたものばかりでしたから、どの一節をとっても楽しめるものでした。今回は、友人やツアー中初めてライブに足を運んでくださった方々からご好評いただきましたので、ここでご紹介することにしました。楽しんでいただければ幸いです。いつも応援していただき、ありがとうございます。また近いうちにお会いしましょう。
 
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